xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

いずれ父になる

父親の知識不足露呈=子どもの事故対策―消費者庁

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180602-00000003-jij-soci

という記事を読んでの感想です。

父親と母親に子どもが事故に遭わないための知識を尋ねたところ父親の正答率が低かった、という記事です。


「蜂蜜を1歳未満の子どもが食べてもよいか」との質問に対し「食べられない」と正しく回答したのは、0歳児を持つ父親が92.4%で母親の98.9%を下回った。出産予定の女性93.5%に対し、その夫は81.6%と低かった。

小児救急電話相談の番号を問う設問では、正しい「#8000」を選んだのは、0歳児の母親が86.2%だった一方、父親は45.6%と約40ポイントも開きがあった。

また、1~3歳児を持つ母親の70.4%は、誤飲の恐れがある物などについて、子どもの手の届かない場所で保管していると答えたが、父親は58.2%だった。


共働き世帯が増え男性の育児参加率が上がり、「イクメン」という言葉が広く浸透した現在においてもなお、父親は育児の知識に乏しい。
それをどのように改善していくかが課題だ、という事のようです。


結局のところ父親に足りていないのは「当事者意識」だと思うのです。

離乳食を作るのは母親だから、父親は乳児が蜂蜜を食べたら危険だなんて知る必要はない。

「#8000」を知らなくても、子どもに何かあれば、その時に救急病院へ連れて行けば良い。

誤飲の恐れがある物を子どもの手の届かない場所に保管するのは、整理整頓や掃除をする母親の仕事。

そう思っている為に子どもの事故対策についての情報を目にしても、父親の多くは記憶に残りにくいだけなのかも知れません。

一方、母親の正答率が高いのは最初から正しく知っていた訳ではなく、妊娠してから情報を蓄えていっただけではないかと思うのです。
あるいは、いずれ子どもを持つ身だからと、それまで見るとはなしに目にして来たテレビニュースやインターネット記事の見出し部分から、知らず知らずに覚えた可能性もあるかも知れません。

かくいう私は「#8000」を第一子を産んでからテレビCMで知り、これはいつか役に立つだろうから覚えておこうと記憶した口です。
とっさの時に思い出せるかは分かりません。

当事者になったからこそ「これは覚えておかねば」という使命感が働いただけで、独身の頃だったら見逃していた情報だったと思います。


丁度こんな記事も読みました。

産科医・北島米夫の「ニンプのお悩み相談室」夫がおなかの赤ちゃんに無関心

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180601-00001336-tamahiyo-hlth

夫が胎児に関心が薄いとお悩みの妊婦に、今はリアリティーがないから仕方がない、産まれてから赤ちゃんと触れ合えば父親の子どもへの愛情は増す、という回答でした。


男性にとって子どもは、産まれてからでないとリアリティーを持ちにくい存在だと言えるでしょう。

妻が妊娠しても自身の体調には何ら変化は起きないのですから、実感が無いのも当然です。

赤ちゃんが目の前の現実になってから育児を始める父親は、数ヶ月前から予習を進めていた母親に対して勉強時間が不足しています。

それだけの差が既にある上に、食事作りや掃除は女の仕事だという意識が男性側に少しでもあれば、子どもの事故対策にピンとこないのも仕方ありません。

まして、子どもにとって何が危険かは成長段階によって変わります。
一般的に子どもと触れ合う時間が母親よりも少ない父親は、子どもについての知識のアップデートがやっとで、その先のリスクマネジメントにまでは踏み出せないのかも知れません。


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パパ目線の育児エッセイ、ヨシタケ シンスケ著「ヨチヨチ父―とまどう日々―」(赤ちゃんとママ社)という本があります。

男性が父親になるには、女性が母親になるのとは異なるステップを経なければならないと紹介した本です。

男性は子どもの成長とともに、いずれ父親に成長する。

消費者庁の調査によって浮き彫りにされた母親と父親の正答率の差は、男性への育児の情報格差ではなく、母親になった女性と、まだ父親になりきれていない男性の意識の差だったのではないでしょうか。



あとこの消費者庁の調査ですが、協力しただけでも十分イクメンだと思います。