相手を尊重する
AI搭載の性行為ロボット、乱暴なパートナーを無視できるようになる
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180707-00010009-giz-sci
という記事を見つけました。
サマンサと呼ばれるダッチワイフは恋人感覚を楽しむロボットなので、性行為はしても暴行されることを良しとしない。
パートナーが過度に攻撃的だったり不適切に扱っていると判断した場合にはロボットが反応しなくなるダミーモードという新機能を導入したという記事でした。
文中にある
「ダッチワイフでも人間でも、性行為をするなら相手を尊重すべきということ」
という一文に何やら心を動かされました。
外出先でお手洗いに行くとDV(ドメスティックバイオレンス)防止の啓発を目的としたステッカーをトイレ個室内でしばしば見かけます。
これを先日、平仮名が読めるようになった娘が大きな声で読み上げ、どういう意味なのか私に聞いてきました。
(実際に目撃したステッカー画像が見つからなかったので有名なものを代わりに挙げておきます)
幾つもある個室が全て埋まっている中で幼稚園児にも解るよう、どのように説明すべきか考えあぐね
「叩かれたら嫌だって言おうって事だよ」
と濁しました。
性教育は「パートナーは別の家庭で大事に育てられた命だと認識し、自分の事も大事にする事から始まる」とどこかで読んだ事があります。
(うろ覚え)
「性行為をするなら相手を尊重すべき」
この一文を読んで思ったのは
男性向け性的コンテンツには女性の意思を無視したジャンルがあるな、という事でした。
寡聞による偏見かも知れませんが、女性向け性的コンテンツには無理矢理行為を迫る時にも、男性側にはそもそもその女性に好意がある事が前提であるのに対し、
男性向けの場合は一方的に暴力をふるい、相手の女性への事後のフォローが何もない物があります。
性行為の結果は女性側にばかり大きくのしかかり、悲しい結果になる事も少なくありません。
性教育は人権教育。
そもそも相手の人権を尊重しないからこそDVに繋がる。
テクノロジーの祭典に出品されたサマンサが、来場者から暴力をふるわれてボロボロにされてしまった姿を目の当たりにした開発者の気持ちを思うと切なくなりました。
ロボットは道具とはいえ、そこには開発者の思いが込められている。
開発者の気持ちを踏みにじる行為もまた、相手を尊重しない事だと思います。
記事によるとサマンサはダミーモードになると反応をやめることはできますが、自分に乱暴を働く相手を止めることまでは出来ない。
反応しなくなったロボット相手にも行為を続ける人には開発者が意図することは伝わらないかもしれないとの事。
いくらロボットとはいえ、心が痛い。