xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

せいりと内装具の話

生理の話でこんな記事も見つけました。

10代女性、修学旅行中にタンポンの長時間使用が原因で死亡

https://www.buzzfeed.com/jp/carolinekee/teen-died-toxic-shock-syndrome-tampons-1?utm_term=.erDK1wdv1#.qmDRMWGkM

タンポンと毒素性ショック症候群。まれに起きる重篤症状について知っておくべきこと。

昨年、サラ・マニトスキさんが学校の1泊旅行で就寝中に亡くなった。死因はトキシックショック(毒素性ショック)症候群であることが、検視官により確認されている。


このような書き出しから始まるこの記事を読んで衝撃を受けました。

2017年、カナダのバンクーバー島の近くにあるホーンビー島へと学校の1泊旅行に参加した16才の少女がトキシックショック症候群で死亡した。
トキシックショック症候群(TSS)は、細菌感染で引き起こされる生命を脅かす合併症であり、黄色ブドウ球菌やA群連鎖球菌がコロニーを形成し、毒を放出することにより発症するのだそうです。

細菌から毒素が放出されると、血流に入り込み、免疫反応が起き、身体の他の組織や臓器に損傷を与える。症状には、突然の高熱、低血圧、全身を覆う日焼けのような発疹が含まれる。
TSSは急激に進行し、腎不全、ショック症状、敗血症を引き起こし、時には症状が出てから数時間で死に至る。
こうしたTSSを引き起こす細菌は常在菌である以上、稀ではあるが誰にでも起こりえる可能性があるとの事。
米国疾病管理予防センター(CDC)によると、1980年以降、アメリカにおける年間罹患率は、およそ10万人に1人で推移している。

TSSは、男性や子どもなど、誰でも罹患する感染症で、皮膚の傷、術後、骨感染症、ペッサリー・コンドーム・殺精子薬などの障害式避妊手段、火傷、免疫系を抑制する薬の服用なども、リスク要因に含まれる。
しかし1980年、長時間にわたり吸収性に優れたタンポンを使っている女性の間で、TSSの発症件数が急増したそうです。



生理中の水泳の授業 産婦人科医として考えた
https://www.buzzfeed.com/jp/natsusato/seirichuunosuiei?utm_term=.xn7jPJRqP#.mhxev8zEv

こちらの記事によると、日本産科婦人科学会の小児・思春期問題委員会が1989年にまとめた「月経期間中のスポーツ活動に関する指針」にてタンポンについて触れ、

思春期少女の場合には、内性器の発育状態、清潔に取り扱うことの困難さなどから、中学生以下ではタンポンの使用は避けるべきであり、とくに小学生では禁止するべきである。

…とあるそうです。
タンポンは数時間に渡り膣内部に挿入したままにする生理用品です。それゆえ清潔に扱わない場合、常在菌である黄色ブドウ球菌が増殖し毒素が放出されやすくなり、TSSを発症する危険性があるのだそうです。

タンポンは中学生以下の年齢では清潔に取り扱うことが困難、とありますが、膣内部に挿入する道具である以上、砂場で遊んだままの手でべたべた触れるような扱いをする人はあまりいないと思います。
亡くなった16才の少女もきっと、吸収体が出てくるプラスチックの先端部分を絆創膏を貼った素手で触れてしまった程度の「不潔」だったのではないかと推察します。


膣内に長時間いれられるものはなんであれ、TSSなどの感染症リスクを増加させる。シリコン製の小さなカップを膣内部に挿入し、そこに経血を溜める月経カップという道具が出てきましたが、長時間膣内部に挿入しておくものである以上、タンポンも月経カップも、TSSの危険性はどちらも変わらないのだそうです。


生理用品にはナプキン以外の選択肢もありますが、たかだか学校の水泳の授業だというだけで女生徒にタンポンを強要する人は、TSSの可能性もある事を念頭に置くべきだと思いました。


このような症例があった事を私はこの記事を読むまで知りませんでした。

生理中にタンポンを使用していて、日焼けしたような発疹が出たり、突然の高熱や血圧低下の症状があったりする場合は、すぐに救急病院に行くか、医療措置を受ける事。早期に発見できれば、TSSは抗生剤や点滴で治療できるそうです。

また1つ、娘への助言を手に入れました。