xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

生み分けの話

私の子どもは一姫二太郎です。インターネットでこの言葉を検索すると誤解している方をしばしばお見かけするのですが、「一姫二太郎」とは娘が一人と息子が二人という意味でも、兄妹の事でもなく「長子が娘、次子が息子」と生まれの順番も明確に決まっている言葉です。
元来は長子に男児を産めなかった女性を慰める為に「男の子育児の練習台がいて良かったじゃない」という意味で使われていた言葉だそうですが、現在ではそのまま額面通りに「上が女の子だと育児が楽で良いわね」と受け取って良い時代になったかと思います。

しかし授かり物である子どもの性別は人がどうこうできない事もあり、性別の話題は何かと問題が生じる場合もあります。下記の記事は男の子の母である方が親戚や友人、通りすがりの人からまで「もう一人チャレンジしてみたら(次こそは女の子が授かるかも知れないよ)?」と言われる事に対してどのように言い返せば良いかを悩んでいる、というものでした。

男の子を育てる親が1度は言われる「一言」 改めて考えると「腹立つ!」

https://netallica.yahoo.co.jp/news/20181222-69663907-sirabee


多くの男児のみユーザーも同じ経験をしているらしく「子どもに聞こえるように言うのは止めて欲しい」という声もありました。
かつては男児を産んだ女性は賞賛されたものでした。特に名家であれば一人目二人目と続けて男児を授かった女性は大金星とも言われていたかと思います。一方で娘しか産めない人は女腹(おんなばら)と呼ばれ蔑まれてきましたが、こと近年においては息子もちと娘もちの母親の立場が逆転しているような印象を受けます。
男児のみの母親に「もう一人挑戦する?女の子も欲しいよねー」や「男の子は将来、嫁のものになるけれど、女の子はずっと娘でいてくれるから老後も安心」などの発言は娘もちの母親が「娘がいる自分」を自慢している証拠でしょう。
しかし、やはり男児を産んでこそ、という意識も社会には存在します。

以前「子どもは三学年差がベストだと思う」というタイトルにて投稿した際には「私たち夫婦は対外的には下の子の性別はどちらでも良いと言っていましたが、正直に言えば私は今度は男の子が欲しい気持ちがやや強くありました。」と記した通り、二人目はどちらかというと男の子を望んでいました。それは娘を前にした義母から「女の子じゃあ○○出来ないものね」と言われた事が切っ掛けでもありました。跡を継げないものね、家名は残せないものね、墓守は期待できないわね、など何パターンかあったかと思います。
言われた娘は自分が何と言われたのか理解できる年齢ではなかった事が幸いしましたが、やはり娘の前で言われた事が悲しくなりました。しかも夫の祖父は婿入りしてきた人なので「娘では跡継ぎになれない」は義母は自分の夫の家系も否定した事になります。次第にその思いは怒りとなり、男の子を産めば文句無いんだな、じゃあ産んでやるよ(怒)とインターネットで【生み分け】と検索し、とある産婦人科グループの「生み分けネット」というサイトを発見しました。
もしかしたら現代でも勘違いしている方がいらっしゃるかも知れないのですが、子どもがどちらの性別になるかを決定するのは精子です。望んだ性別の子どもが生まれないと嫁が責められていた歴史がありますが、そもそも女性は性別を左右する染色体を持っていません。女性はXXの性染色体、男性はXYの性染色体を持っており、卵子は必ずX染色体なのに対し、精子にはX染色体の精子Y染色体精子の二種類があります。男の子を授かるためにはY染色体精子が必要なのです。
女性器は雑菌の繁殖を防ぐために酸性に傾いていますが、精子アルカリ性です。一回の射精で3億個もの精子が放出されるのは、膣内は精子が生き延びる事が難しい環境である為に数が必要だからです。X染色体の精子は動きが遅く、しかしY染色体精子よりは酸性に耐えられる性質をもっているそうです。それに対しY染色体精子は素早いかわりに、より酸性には弱いとの事。3億個の精子のうち酸性の海を泳ぎきり卵子にまで到達出来るのは僅か数個、辿り着いた数個で卵子の膜を破る事に挑戦しますが、その間にも酸性に耐えられず死んでしまう精子もあります。そうした厳しい環境の中で卵子の膜を破り、最初にゴールした精子Y染色体の方でなければ男の子は生まれないのです。
性交の際に女性が快感を得られれば酸性が弱まり精子が活動しやすい女性器になるという話もあるので、立て続けに男児を授かった女性は「旦那さんが上手なのね」と言われる事もあるそうです。どうしても男児が欲しい男性は自分の技術を磨くと良いかも知れません。
生み分けネットによると女の子を希望している方は膣内がより酸性になるジェルを使用しX染色体の精子しか卵子に辿り着けないようにし、男の子を希望している方は少しでもY染色体が生き延びられるように膣内の酸性を弱めるジェルを使用するようにとの事でした。さっそく購入してみたところ、ひと瓶で4回分程のジェルが入っていました。
瓶ごとお湯で温め、シリンダーで一回分を吸い取り、タンポンを挿入するような手順で膣にジェルを注入し性交します。二人が良い雰囲気になってきたところでこの作業を行う為、性交は愛情確認の行為というよりも繁殖の為の行為なのだと強く認識しました。結局この月は妊娠できず、そのうち面倒くさくなり「生まれればどっちでも良いや」になり、それでもなかなか妊娠できずにいる期間が続き二人目不妊で病院に相談に行くべきなのかと悩んでいるうちに、ひょっこり妊娠しました。
従って二人目の時は生み分けに挑戦はしましたが、挑戦しなくなってから妊娠したので一姫二太郎になったのは偶然です。
中国式の生み分け表というものも後に発見しました。母体の年齢と性交した月により男女の生み分けが可能だというもので、アジア人では高い確率で合致するそうです。そして確かに私は上の子も下の子も生み分け表に合致しました。

さてこの一姫二太郎では「上が女の子だと育児が楽で良いわね」と言われる事が多いのですが、自分の感覚では下の子である息子はとても育てやすく、上の子である娘の育児は大変だったという印象です。新生児の頃に日没から夜明けまでまったく寝てくれない日があったのは娘の方で、息子は授乳すれば必ず寝る子でした。乳児期に夜中に空腹を訴え泣いたのは娘で、息子は口と首を動かして自力で乳首を探そうと小さくふごふご言っているだけで泣いた事が殆どありません。泣き声も娘は「ギャー」でしたが息子は「ほわー」と可愛いものでした。熱を出した時に私に引っ付いて大泣きしたのは娘で、息子は40度の発熱でも機嫌よく遊んでいるタイプなので私が気を付けていないと体調不良かも分からない程です。2歳の息子よりも2歳になる前の頃の娘の方が来院歴も多く、男の子は身体が弱く病気になりやすいという説に当てはまりません。娘の時は密室育児だったのに対し、息子は生まれてすぐから上の子の幼稚園の送迎に連れ出され他の子どもとの接触の機会が多いのですから。
二人目という慣れのおかげの可能性もありますが、他にも様々な点で息子の方が育てやすいと感じています。
上が女の子の場合「下の子の育児を小さいママになって手伝ってくれる」と聞きますが、いま娘が手伝ってくれる内容は男の子だったとしても手伝ってくれていたような気がします。
女の子の方が育てやすい、いいや男の子の方が育てやすいと言う親御さんもいるかと思いますが、結局のところ育てやすさはその子どもの個人差の域を出ないように思います。


余談ですが娘と息子を連れていると「次のお子さんは?」などという質問はまったく言われなくなるとどこかで書きましたが、それは私がアラフォーだからだと思います。私が20代だったならば少子化改善の為に普通に言われていた筈です。まだ三人目も30代で産める可能性があるのに三人目の話題はスルーされます。それはそれで少し複雑です。

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