xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

サザエさんは理想の家族

精子卵子の両方から遺伝子を受け継ぎ子どもは誕生しますが、ミトコンドリアDNAは母親のものしか継承されません。女性は数ヵ月もの間お腹の中で子どもを育てて出産するので母親が誰かは明確ですが、その子の戸籍上の父親が生物学上の父親とは限らない事もあります。なのになぜ妻が夫側に嫁ぐシステムが今もなお主流なのでしょうか。
自分の遺伝子を継いだ子孫を大事にしたいのであれば娘に跡を継がせた方が確実だと思うのです。そんな事を下記の記事を読んで思いました。

嫁と娘じゃこんなに違う!ツッコミたくなる姑の矛盾行動9パターン

https://trilltrill.jp/articles/1100545

自分の娘と息子の配偶者、つまり嫁に対する態度が異なる人の話はしばしば目にします。記事でも娘が帰省する事を喜びつつ、嫁が嫁の実家に帰省するのを快く思わない話や、嫁が産んだ孫よりも娘が産んだ孫を贔屓にする話がありますが、これらは私自身も義母にされた経験があります。
世の姑たちがこうした行為をするのは「自分のものを守りたい」という意識が働くからではないかと推測します。だからこそ嫁が嫁の実家に行くと自分の管理が及ばなくなるから嫌。私は義母から、私の実家で自分がどのような批評をされているか分からないからだというような事を言われました。また娘が産んだ孫は確実に自分の孫なので思う通りに可愛がれるため一層可愛いのでしょう。
記事では他にも、自分の娘が手ぶらで来た上に冷蔵庫を漁るのは許すのに嫁には手土産を持って来させる例や、娘の配偶者の実家には丁寧に対応するのに嫁の実家は雑な扱いをするという話もありました。「自分のもの」である娘が余計なお金を使ったり、娘が娘の姑から嫌われないようにしたりと、少しでも身内が不遇な目にあわないようにという意識がそうさせるのだと思われます。
平安時代の貴族は通い婚が普通だったそうで、よほどの身分になってはじめて自分の屋敷に妻を住まわせられるようになったのだそうです。その後は男系が主流となったようですが、江戸時代の商家などでは優秀な男性を娘の配偶者とし跡を継がせたので栄えたという話も聞きます。自分の息子が優秀になる保証はありませんが、優秀な男性を婿にすれば優秀な跡継ぎとなります。しかも生まれる孫は娘の子どもなので確実にその家系の血を継いでいます。
そもそも細胞分裂の時に元になる細胞を母細胞(ぼさいぼう)、そこから分かれて出来た新たな二つの細胞の事を娘細胞(むすめさいぼう)と呼びます。友好的な都市同士の事を姉妹都市と呼ぶように、世の中の物事の繋がりを表現する時に使用されるのは多くが女系なのです。ならば人間も女系を基本とする方が自然なのではないでしょうか。

夫婦で育児を乗り切ろうとする方々も増えましたが、女性は出産の際に実母に世話になりに行く里帰り出産の方がまだまだ数が多いと思います。こちらのサイトによると6割の方は里帰り出産をしたそうです。

里帰り出産を選んだ人はどれくらい? 経験者が語るメリット&デメリット
https://search.yahoo.co.jp/amp/s/news.mynavi.jp/article/20170911-a174:amp/%3Fusqp%3Dmq331AQGCAEoAVgB

こちらのサイトによると里帰り出産をした人は60.4%、しなかった人は39.6%ですが、里帰りをしなかった理由として実家が近距離だから、二世帯住宅の実家に住んでいるから、実母の方が通って来てくれたという回答が見られたので、アンケートの結果には表れなくても6割以上の方が産前産後は実母の世話になっている事が分かります。
また出産の際、私の産院がそうであったように陣痛室や分娩室に同行できるのは夫か実母だけとしている産院の話もよく読みます。夫の母はそれだけ嫁にとって遠い存在なのです。

息子が配偶者に選ばなければ他人だった女性と共に暮らすとなれば、姑側の女性も気を使い、気を張り合い大変でしょう。しかし娘に対してであればそのような気遣いは互いに無用です。
近頃は毒親、毒母という言葉も見聞きしますが、嫁姑の関係の難しさは枚挙にいとまがありません。しかし自分の価値観の元で育った娘とならば何かと物事はスムーズに進むのではないかと思うのです。
国民的アニメ「サザエさん」は女性たちにとって理想的な家族構成なのではないでしょうか。世のお嫁さんが家政婦扱いされる事が多い中で、婿であるマスオさんは決して給料運搬係にはされておらず晩酌も用意されています。欠点と言えばサザエさんからいつまでも娘気分が抜けない所でしょうか。

実の子たちと孫に囲まれているフネさんはとても幸福そうに見えます。「サザエさん」を国民的アニメだと思うのであれば、サザエさんシステムこそを主流にするべきではないかと、嫁いびりの記事を見るたびに思うのです。