xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

お父さんはマスクが着けられない

インフルエンザが流行している最中、このようなニュースを目にしました。


意外に多い「父親」から感染 インフルエンザ感染拡大
https://sp.fnn.jp/posts/00409705CX


「誰が一番感染を起こすか、あるいは誰が一番感染を受けるか、そこにはどういった理由があるのかということを調べている」

調査は、延べおよそ4,700人の患者を対象に実施。

子どもを年齢ごとに、乳幼児、小学生、中高生の3つのグループに分け、これに母親、父親を加えて比較した。

この中で、ほかの家族への感染率が一番高かったのは、0歳から6歳までの乳幼児だった。

最初にインフルエンザにかかった乳幼児から、ほかの家族にうつった割合は、973人中118人で、12%を超え、最も高いことがわかった。

(中略)

また調査で、乳幼児に次いで、2番目に家族にうつす確率が高かったのは、意外にも父親で8.6%。

記事では「お父さんには感染を防御するという意識が低い為ではないか」と推測されています。確かに私の周囲の男性もあまりマスクを着用する人はいません。

マスクとは周囲の人に感染させない為に具合の悪い人が着用する物で、マスクを着けていても予防の効果は薄いと聞きますが、日本では感染の予防目的にマスクを着用する人が多いと思います。とりわけ私の周囲の女性は冬季は予防目的でマスクを着ける人が多く、一方で男性は本人が咳をしていてもなかなかマスクを着けません。

一般的に父親の方が外に働きに出る事が多く不特定多数の人と接触する為に、感染の可能性は母親よりも高いと思います。仕事の内容によっては業務中に顔を隠すマスクを禁止されている人もいるでしょう。
その上で男性には一家の大黒柱として「自分が仕事を休むわけにはいかない」という精神的重圧があるのだと思います。家族の為を思えばこそ、多少の体調不良程度では休もうとしない男性は多いのではないでしょうか。
また正常性バイアスなのか「自分だけはインフルエンザなんかに罹患する訳がない」という根拠の無い自信がそこに重なり、咳をしていてもマスクを着用しない父親が出来上がり、そこから家族に感染している例が多いのではないかと思います。

私の夫がインフルエンザに罹患した時も、具合が悪いと言いながらも仕事をしていました。夫は仕事柄、社内で集団予防接種を受けていた事もあり油断していたのでしょう。下の子がまだ一歳にもなっていない頃だったので、夫は発熱したらすぐに受診しましたが、ただの風邪だと診断されて帰宅してきました。
インフルエンザは高熱を出してから6時間以上経過しないとウイルスが検出されないのだとは私も知りませんでした。
病院から帰宅した夫は咳をしながらも「ただの風邪だと言われた」と言い張り仕事に戻りました。
続く高熱に異常を感じ再受診し、ようやくインフルエンザウイルスが検出されて診断を受けました。病院を出てからすぐに私に子どもたちと私の実家に避難するよう電話で指示をしてきましたが、時はすでに遅し。翌日の朝、私の実家で上の子がインフルエンザを発症したのでした。

体調不良を感じていても仕事を続け、咳が出ているのに大したことは無いからとマスクをしない。医者という権威からインフルエンザではないと診断された。だからいつもと同じ生活を続けた。これが私の夫が子どもにインフルエンザを移した経緯でした。

なおインフルエンザになった上の子はマスクを拒否し高熱に泣きながら私に引っ付き、授乳の必要な下の子は私の実家という、いつもとは異なる環境のせいか私から離れず、仕方なく私を中心に「小」の字で三人で並んで寝ましたが、幸い私も下の子も感染せずに済みました。また実家の面々も感染は免れました。


男性が具合が悪くても仕事を頑張ってしまうのは責任感からだと思いますが、では何故マスク着用に抵抗がある人が多いのかと私なりに考察してみました。
もしかしたら男性は、病気に負ける自分を認められないのではないでしょうか。
男性の多くは常に何かと戦っている印象です。男児が架空の敵から地球を守っているように、成人男性は社会やメンツという見えない敵と戦っているように思うのです。
マスクは病に屈服した証です。病気になった自分を他者に見られる事を良しとしない事からマスク着用に抵抗があるのではないでしょうか。

「乳幼児に次いで、2番目に家族にうつす確率が高かったのは、意外にも父親で8.6%」だという調査結果が出ました。お父さんに感染を防御するという意識が低いというのであれば、体調不良を感じた時に男性がすぐに仕事を休める社会になれば、様々な感染症も流行を抑えられるのではないでしょうか。