xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

「違う」を認める

間もなく我が家でもラン活ことランドセル購入検討活動が本格的になります。幼稚園からのお手紙の中には既に数社のランドセルのパンフレットが含まれています。
私は高学年になっても飽きのこない、シンプルなランドセルを推しているのですが、娘の希望は可愛らしい刺繍入り、鋲もキラキラ輝き、内側はポップなイラスト入りです。何よりカラーは水色だと言って譲りません。
親戚などは6万円を越えるランドセルを購入するよりも、3万円程度のランドセルを2回購入するのも金額的には変わらないのでアリだと言っていました。そのくらい小学校の六年間というものは成長する子どもにとって長く、好みがガラリと変わるのでしょう。

私の子ども時代には男児は黒、女児は赤とランドセルの色は決まっていました。
手元にあるカタログによると2001年にイオンが業界初の24色ランドセルを発売したそうなので、カラフルなランドセルは既におよそ20年ほどの歴史があるようです。
中学生以降になると小学生とは朝の時間帯も異なったので気付きませんでしたが、赤と黒の「常識」はいつ頃から打ち破られたのか、現在では私の住む地方でも様々な色のランドセルを背負う小学生を見かけます。しかし私が見た限り女児は赤、ピンクが多く、たまにチョコレート色、男児は黒、紺が多いような印象です。パンフレットにあるようなグリーンは見た事がありません。
果たして娘の希望のままランドセルを水色にして良いものか悩んでいます。「みんなと違う」が、いじめの切っ掛けになりはしないかが親として心配なのです。

私が育ったところは幼稚園はひとつ、小学校はふたつ、中学校はひとつの田舎でした。幼稚園からの斡旋でもあったのか、全員が同じメーカーのランドセルを購入したようです。
そんな所だったので、小学校の入学に合わせて引っ越してきた女の子のランドセルは目立ちました。色は赤だったのですが、その赤も何となくピンクに近い。全員が同じメーカーの中で、一人だけ違うメーカーのランドセルは目立ちました。しかも他の皆は幼稚園からそのまま持ち上がりの顔ぶれだったので、明らかな「異分子」でした。ランドセルが皆と違う。そんな事が男子からのからかいのネタになってしまったのです。

いま朝のごみ捨ての時に私が見かける近所の小学生の中に水色のランドセルの子は一人もいません。娘が水色が良いと言う度に私は、男子がしていた彼女へのいじめの場面をどうしても思い出してしまうのです。
男子はただでさえ気になる女子の事をからかいます。気が弱い娘には、少しでもからかいの隙を作らせたくないのです。

パンフレットには色とりどりのランドセルが並んでいます。組み合わせが35億通りもあるメーカーもあり、ランドセルの色やデザインは本当に自由になったようです。
そしてパンフレットを見る限りは、水色は私が心配する程には少数派ではないようです。女の子の成長過程にはピンクが好きなピンク期から水色期、やがてモノトーン期がやってくる事が多いようですが、小学一年生での水色期は、周囲と比較すると少し早いようにも思います。いざ入学した時に娘はピンクや赤などの暖色の中で自分だけが水色でも後悔しないでしょうか。

そんな折りに特殊なランドセルを選んだ子の発言が話題になっているらしい事を知りました。


個性的なランドセルを選んだ娘を心配する母親。娘の放った一言がカッコ良すぎると絶賛の嵐
https://finders.me/articles.php?id=915

投稿者である母親には小学校に入学予定の娘がおり、新たにランドセルを購入することになった。すると、娘は女の子がよく使う赤やピンクではなく、ベージュのランドセルを選んだ。しかも、「横型半カブセ」という特殊な形状だ。

他の人と異なるランドセルを選んだ娘が、小学校でイジメに遭わないかを心配した母親は、「みんなと違うから変なの、仲間はずれって言われたらどうする?」と質問した。すると、娘は「皆と一緒じゃつまらないでしょ? そんなんで遊ばないとかつまんない人だねっていう」と返事したとのこと。

水色のランドセルすら二の足を踏んでしまう私を軽々と飛び越える「横型半カブセのベージュ」という少数派を認めたこちらのお母様は、本当に娘さんを信じているのだなと尊敬の念を抱きました。

「みんな ちがって、みんないい」
「世界にひとつだけの花」
「とべないとりは はしれるとり」
ぱっと思い付くだけでも個性を尊ぶ歌は幾つもあります。
私は娘の強さを信じ、私こそが「違い」を受け入れなければなりません。

「皆と一緒じゃつまらないでしょ?」
そう言える強さを娘が持てるように、私がまず多様性を受け入れる必要性を感じました。




装飾の華美さを高学年になってから嫌がっても、自己責任を教える良い機会だと思う事にします。