xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

シミュレーションゲームの大切さ

歩きタバコは誉められたものでは無いとは思いますが、私は一度だけ、見事な歩きタバコを実践する方とすれ違った事があります。
学生の頃に私が歩道橋を昇ろうとした時に、降りてくる男性とすれ違う事になりました。その男性は煙の昇るタバコを手にしており、そのタバコを持ちながら下げた手は私とすれ違う側の方でした。

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あ、タバコだと認識し、火がかすめでもしたら嫌だなと私が思った瞬間にその男性は手の中でタバコの向きをくるりと変えました。私とすれ違う2秒前程の動作でした。

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私とすれ違う時にはタバコの火は男性の手のひらの中に収まっていました。
なるほど、あれならば誰かに接触した時に火傷をするのは自分の側だけになる。

歩きタバコはいただけませんが、あんなにも意識の高い歩きタバコは後にも先にも彼以外に目撃した事はありません。私の中で「歩きタバコをする人の中にも周囲の事を考えている人はいる」という認識になった出来事でした。そこまで意識が高いなら立ち止まって吸えば良いのに。

歩きタバコは口にくわえていない時には、子どもの顔の高さに火がきて大変危険です。

マナー違反が子どもに及ぼす危険!歩きタバコ、横向きに持った傘…
https://limo.media/articles/-/10645

「年少の息子と食事に出かけた時のこと。食事が終わり、家へと歩いて帰っていると突然子どもが『痛い!』と大泣き。見てみると左目のこめかみ部分が真っ赤になっていたのです。すれ違ったサラリーマン風の中年男性が手に持っていた火のついたタバコが子どもの顔をかすめたのが原因。

そのときは、とりあえず冷やさなきゃ、と慌てていたのですが、落ち着くとだんだんと怒りがこみ上げると同時に、もし後数センチずれて、息子の目にあたっていたら…と思うとゾッとしました」(4歳の男の子のママ)

子どもと手を繋いで人の多い所を歩いている時に、子どもが見えていないせいか私と子どもの繋いでいる腕の間を通り抜けようとする人が現れる時があります。そのような動きを相手がみせた時には私は意識してその人と子どもの前に立ち塞がり相手の進路を阻む時があります。
誰かのすぐ後ろを横切ろうとした人がつんのめったのでそちらを見やると、キャリーバッグがあったという事も時おり目にします。何となく、子連れなどではない人は、大人の腰より下に意識が向かないような印象があります。
だからこそタバコといい、傘といい、自分の持ち物があたる範囲の事を意識から抜け落としてしまう人がいるのではないでしょうか。

手元に無いのでうろ覚えなのですが、四コマ漫画のコミックスに電車の座席を巡るシミュレーションゲームのような話がありました。
ゲーム好きな男性が電車に乗っている時に高齢のおばあさんが乗ってきた。おばあさんのライフポイント(体力の数値化、休まないと徐々に減り、0になると動けなくなる)の低さを感じとり自分が座っていた席を譲ろうと立ち上がった男性だったが、おばあさんが男性が座っていた場所まで移動してくる間に機動力(1ターンの間に移動できる升目の多さ)の高い他の人物がそこに座ってしまう。おばあさんの機動力より、伏兵(この場合は席を横取り?した人)の機動力を読み誤ったと嘆く話でした。

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現実ではゲームのように一人が1ターン内で出来る行動の全てを終えてから次の人のターンが来る訳ではないので、無言で席を立ったなら機動力の高い人に先に座られてしまうのは当然と言えば当然なのですが、シミュレーションゲームもプレイした事のある自分にはこの感覚がよく分かります。だからこそ自分が行動する時には、相手の射程距離(荷物があたる範囲)はどこまでかを読み取り、子どもの歩く位置を微調整しています。

タバコや傘などを持つ人は、自分の攻撃が及ぶ範囲(ぶつかる範囲)を意識して頂きたいと思います。タバコもそうですが、傘は持ち方ひとつで凶器にもなります。取っ手を掴んで下げて持たずに、留め具のあたりを持って傘を横倒しの状態に持つ人も時おり見かけますが、これも危険です。それは傘の尖端が子どもの上半身にくる高さですし、階段や登りエスカレーターでは後続の大人の上半身の高さに傘の尖端が来るからです。
また傘をさしている時には開いた先の飾りが周囲に当たりそうになるので、こちらは大人に対しても危険です。特に日傘は私も飾りが目に当たりそうになったり、肩に当たったりなどされた事があります。
自分が持っている武器(荷物)の攻撃範囲はどこまでで、どう動いたらどこまでの人に当たるのか。私はこの感覚をシミュレーションゲームで養ったと思っています。開いた傘は自分に対して斜めのマスにいるキャラへも攻撃が出来る武器だと思っていますし、横倒しに持つ傘は後ろに対しては2マス先への攻撃が出来る武器だと思っています。

マナーの向上が言われており歩きタバコはだいぶその数を減らしたように思います。しかし傘の危険性まではなかなか浸透していないように感じます。
もちろん、自分が子連れなので、子ども
のマナーにも気を付けなければならないと日々思っています。店内で走り回らないか、商品棚に陳列しているものを倒しはしないか、スーパーの魚や野菜、駐車している車などを触りやしないか、常に注意を払っているつもりです。

そのターン内の攻撃範囲がどこまでになるのか。周囲をみて考える力を養わせるには、シミュレーションゲームのプレイ経験が役に立つと思います。
シミュレーションゲームでは自軍のキャラだけでなく、敵軍のキャラが次ターンにどこまで進め、何をしてくるかも考えながら進めなければなりません。
相手の機動力と射程距離を考慮し、自軍をいかに有利に進軍させるか。敵は正面からだけでなく、後方からもやって来る事を考えなければなりませんし、ターンが経過すると砦(建物の出入口)から伏兵が現れる事も忘れてはなりません。
また子どもはNPC(プレイヤーが操作できないキャラクター)のようなものなので、興味を引くものの方へ勝手に移動してしまわないように自分の立ち位置も考えなければなりません。
そんな事を考えながら歩いているおかげで人混みを進む時には、とてとて歩きの2歳の下の子と一緒の私の方が、しっかり歩ける5歳の上の子と一緒の夫よりも先に目的地へ到着出来るのだと思っています。

危険予測を私はゲームから覚えました。シミュレーションゲームの経験は意外と役に立ちます。