xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

生理用品から自分の傲慢さに気付いた話

インターネットで女性の生理についての記事に寄せられたコメントを読んだ時に、症状の個人差の大きさに目を見張りました。

【内膜症があり、生理時には、40センチの生理用品が2時間でパンパンになるくらい出血がありました】

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他にも、吐いてしまう人や腹部を殴られているかのような痛みを伴う人もいると聞きます。立ち上がった時に「あ!」と言って私に後ろ姿を見せ、血が漏れていないか聞いてきた知人もいますし、会社の新人研修で急に生理が始まったが役員の話の途中に席を立つ事を咎められ、結果、制服と椅子に血の染みを作ってしまい泣いてしまった人がいたという話もインターネット上で読んだ事があります。

実を言うと生理初日~3日目の出血が多い時の私の経血は、多くの場合トイレのタイミングで殆ど出てしまうので、生理2日目でも生理用ナプキンは昼に1枚で済んでしまう時があります。なので私のようなタイプの方は以下の記事にあるような生理ショーツも不安なく使えると思います。


ナプキンはいらない?経血を吸収する生理ショーツを試してみた
https://joshi-spa.jp/919580?cx_clicks_art_mdl=2_title

上の記事は「Eva Wear(エヴァウェア)」という生理ショーツの体験レポートです。この生理ショーツは特殊な構造により、なんとタンポン約2本分の経血を吸収してくれるのだそうです。
イメージとしては幼児のトレーニングパンツと同じで、ナプキンがなくても経血をパンツが吸収してくれるというのが売りのようです。体験者によるとこの生理ショーツは肌あたりが滑らかでフィット感が心地よく、前も後も横もしっかりガードしてくれそうな履き心地なのだそうです。
しかし幼児のトレーニングパンツは結局は尿を吸収しきれずにそのうち漏れてきてしまうように、この生理ショーツも数時間で交換しなければならなくなるのでは、などと思ってしまいます。経血を吸った生理ショーツをトイレで用を足す時に一度肌から離し、体温から離れて冷たく、そして重たい状態のままでまた股間にあてる、というのは、汚れたら新しいナプキンに交換するという使い捨てに慣れてしまっている身としては抵抗があります。しかも経血は独特のにおいもするので、朝に自宅で新しいものに履き替えて出勤し、数時間分もの経血を吸わせ続けたままで夕方まで仕事をしていては、周囲の人に臭いを気が付かれてしまうのでは、という不安があります。生理ショーツ自体に経血を吸わせるのですから、ナプキンとは異なり頻繁な交換も出来ないように思います。
しかも吸収部分は厚手になっているので、幼児のトレーニングパンツの、洗濯でのあの乾きにくさのような経験をするのではという不安もあります。水分は下に溜まるので、トレーニングパンツは洗濯して朝に干したら昼には上下をひっくり返して干す、という作業を私は行っていました。尿を吸収してくれるという事は、それだけ乾きにくいという事でもあるのです。乾燥機で乾かしても、生理ショーツだけがまだ湿っている、という事態にもなりかねません。着用する場所が場所ですから、雑菌が繁殖しないようにしっかり乾かしたいところです。

先日大阪で開かれたG20では、テロ対策で東京の駅のゴミ箱が撤去されたそうです。その「ゴミ箱」には、トイレ個室内のサニタリーボックスも含まれており、だいぶ混乱が発生したようです。
トイレに行くまで膣に力を入れて経血が流れ出ないようしていられる私でも、思う時にトイレに行けなかったり、何かのはずみでトイレまで持たなかったりで経血が流出してしまう時はあります。勿論、期間中はナプキンをしているので、そういう時にはただトイレで新しいナプキンに交換するまでなので安心ですが、その時にもしサニタリーボックスがなければ私も困っていたでしょう。
サニタリーボックスが無く、汚れたナプキンを気軽に捨てられない時には、布ナプキンや生理ショーツは女性側が捨てられない覚悟を決めるのに丁度良いのかも知れません。大阪G20の時のサニタリーボックス撤去も、そうと知っていれば多くの女性は密閉できる小さな袋を生理用ナプキン共々持ち歩いていた事でしょう。

現代の私たちは生理期間中もだいぶ快適に過ごせるようになりました。経血でナプキンが汚れたら新しいものに交換し、使用済みの物は個室内のサニタリーボックスに捨てられる。その快適さに浸ってしまうと、朝から夜まで着用し続ける生理ショーツには抵抗があります。しかし、寄せられたコメントにこのようなものがありました。


【自分なら買わないけど、障がいなどでトイレに行くのも大変、ナプキンを変えるのが大変、とい人の選択肢のひとつとしてはいいかも。】
(原文まま)

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自分の事ばかり考えて生理ショーツを「こんな不便そうな物をわざわざ履かなくても」と小バカにしていましたが、私ではない人にとってはきっと必要なアイテムなのです。そもそも、誰かにとって使えそうだと思われたから開発が進み、こうして商品化されたのです。自分の視野の狭さに恥じ入るばかりです。

使い捨てのナプキン、布ナプキン、タンポン、月経カップ、そして生理ショーツ。生理用品にも様々な種類があります。これだけの多様性が認められている社会にあって、自分の方法こそが基準だと思っていた傲慢さに気付かされました。月経は健康な女性なら殆どの人に毎月起こるものだからこそ、生理現象の「生理」なのです。生理はどうしても発生するものだからこそ避ける事は出来ない。ならば使用する人や周囲の人が快適に過ごせれば、いずれの方法も正解なのです。

個人差が大きいものだからこそ、「生理が辛いなんて甘え」「自分はこうなのだからお前もそうしろ」などと言ってはいけないのです。人にはそれぞれに事情がある。そういった多様性を持つべきだと普段から思っていた私ですが、生理ショーツのおかげでまたひとつ、自分の狭量さに気付く事が出来ました。