xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

男の子育児の面白さ

先月、我が家の上の子(幼稚園の年長)の学習発表会が開かれました。我が子の園では学年ごとの歌の発表の他、ダンスがやりたい子はダンスを、劇がやりたい子は劇をと、それぞれ分かれて発表する事になっています。ダンスは更に男女に分かれて、劇を希望の子たちは男女混合でひとつの劇を演じます。しかし今年度はこれまで私が見てきた二度の発表会とは異なる点がありました。
演目は順番こそ違いますが、これまでは年長男子のダンス、年長女子のダンス、年長の劇、年中男子のダンス、年中女子のダンス、年中の劇、年少男子のダンス、年少女子のダンスとなっていました。(年少は劇は行いません)
しかし、今年度の年少さんはクラスごとの、男女混合でのダンスだったのです。

他のママさんに聞いたところ、今年度の年少さんは男子がとても少ないので、例年通り男女に分けてしまうと、女子のダンスの時には人数が多いので窮屈になり、男子のダンスの時にはステージにまばらに立つ事になり寂しいものになってしまうので、クラスごとにしたらしいとの事でした。
他の学年の事だったのでこれまで私は気付かなかったのですが、改めて見てみると我が子がいる年長クラスは男女比が同じくらいなのに対し、年少クラスは圧倒的に女子率が高かったのです。

厚生労働省の人口動態調査による出生時男女比は、女性100に対し男性は概ね105前後で推移していると聞いた事があります。Y染色体はX染色体と比べると女性器の酸に弱い性質があるそうですが、その代わりに動きが素早い為、男児の方が産まれやすい傾向にあるのかも知れません。にも関わらず今年度の幾つかある年少クラスは、いずれも女子が多くを占めていました。

昨今は子どもを持つなら女の子を、という風潮になっているらしいと下記の記事で知りました。


「え、女の子が欲しい!?」女児を望む風潮はいつから始まった?
https://limo.media/articles/-/14979

それでは、子を望む男女が「できれば女の子の方が欲しい」と思うようになったのはいつ頃からだったのでしょう。国立社会保障・人口問題研究所の『現代日本の結婚と出産―第15回出征動向基本調査(独身者調査ならびに夫婦調査)報告書』によると、1990年代に入り、女の子を望む夫婦の割合が増えたことがわかります。

その後、30年近く経つ現在でもその傾向は続いており、同調査の中にある「調査別にみた、夫婦の理想子ども数別子どもの性別組み合わせ」によると、1人の子どもを望む夫婦は、30.2%が男の子を、69.8%が女の子を望むという結果に。圧倒的に女の子が好まれる傾向があることがわかります。

かつては跡取りの為に男児を産むようお嫁さんたちはプレッシャーをかけられており、私自身も上の子(娘)を産んだ時には義母から「女の子じゃ墓は継げない」と言われたものです。今でもそうした傾向は残っているとは思いますが、しかし実際に産み育てる立場である夫婦の7割は女児を望んでいるというのです。
もちろん子どもは授かりものなので男女どちらが産まれるかの操作は容易ではありませんが、産み分けに挑戦した事が私自身にある為、もしかして我が子の園の今年度の年少クラスの親御さんは、女児が産まれるよう調整した人が多いのでは…などと考えてしまいました。
近隣に幼稚園が他に一つ、保育園が三つあるので、我が子の幼稚園に女児が片寄ったのは本当に偶然だとは思いますが、そう思いたくなる程、年少クラスの男女比の片寄りは大きいものでした。

我が子が通う幼稚園では、学習発表会で様々なドレスを女の子たちは着用しますが、親が用意する衣装は自分の子のタイツだけです。いつの頃の親御さんか先生が用意したのかは不明ですが、実に様々な衣装が園で保管されているそうで、子どもたちのサイズと演目を考慮した衣装がその中から選択され、毎年様々なドレスがお目見えします(一昨年ダンスで使われたドレスを今年は劇で蝶々役の子が着用、といった使い回しをしています)。今回の学習発表会でも女子はダンスなら全員が同じデザインのドレスを、劇なら役割の雰囲気に合うドレスを着用し、とても華やかでした。運動会の鼓笛演奏の時もバトンやポンポンは女子の役であり、専用の衣装でとても可愛らしかったです。一方で男子は劇に出演する子には衣装はありますが、ダンスの子は普段制服の下に着用している白ポロシャツの上からスカーフを巻いたりボレロ(これも園に何種類かある)を羽織ったりする程度で、さほど代わり映えはしませんでした。
衣料品店でも女児の衣類は色が華やかで形も種類も様々にあるので選ぶ楽しみと着せる楽しみがあるのに対し、男児の衣類にはあまりデザインの幅がありません。女性が育てるのならば、あれこれ選べる女児の方が楽しいので、そういった意味でも子どもを産むなら女の子を希望する方が多くなるのは当然の流れなのかも知れません。
それでも、男の子の可愛さには格別なものがあります。幼稚園年少の頃には宇宙語を話していた娘の同級生の男子たちは、年長になった今、劇の台詞を堂々と話し、とても凛々しいダンスを披露してくれました。彼らが年少だった頃の年少男子のダンスは、誰が正しい振り付けで踊っているのかすら分からないものでしたが、それを覚えていたからこそ、私は自分の娘の演技そっちのけで彼らの成長ぶりに感涙してしまいました。

今年度の我が子の幼稚園の学習発表会の年少さんは、男女混合のダンスでした。女子は振り付けや立ち位置を覚える事が早いのか女子のパートではミスらしいミスに私は気付きませんでしたが、男子は途中で踊るのを止めてしまったり、立つ位置がずれていたり、脱走してしまったり、違う振り付けを始めてしまったりと色々な子がいました。彼らの親御さんは子息の失敗に赤面したかもしれませんが、観ている側としてはそれはそれで子どもらしくて微笑ましいと思いました。しかし本当の楽しみは二年後、彼らが年長になった時です。見違えるほど化ける彼らの成長ぶりに息を呑むがいい――
男の子の成長の伸びを見守る醍醐味は、女の子育児とは比較しようがないのです。無関係なおばさんが訳知り顔で威張れる程に。