xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

とつきとおかの絆より

赤ちゃんは父親と母親、両方から人体の設計図(DNA)を半分ずつ貰って受精卵となり、その後は母親から酸素や栄養を供給され細胞分裂を繰り返し大きく成長していきます。
母親は受精前から数日単位でホルモン値が変動し赤ちゃんを育てる準備を進め、胎内に赤ちゃんが宿ってからはこれまで自身に蓄えていたカルシウムやら何やらを消費して赤ちゃんを育てます。いわゆる十月十日(とつきとおか)、母親は赤ちゃんを胎内で育て、出産してからは授乳などもあり密着の機会は父親よりも多い為、子育ては母親の役目とされてきました。
母親は赤ちゃんと、これだけ父親よりも長い期間一緒にいると言うのに。嫉妬にも似た感情が下記の記事を読んで沸き上がりました。

父親の食事は遺伝子レベルで子どもに影響。そのメカニズムとは?
https://trilltrill.jp/articles/1383028

研究グループは、動物実験によって親が摂取したたんぱく質の量に差をつけて、子どもの遺伝子の機能にどんな変化をもたらすかを分析しました。

こうしてわかったのは、父親のたんぱく質摂取が低レベルである場合に、子どもの肝臓の遺伝子に変化が見られ、このために新陳代謝に影響が及んでしまう可能性があるということでした。詳しく調べたところ、低たんぱく質の影響は父親の精巣の生殖細胞に現れていました。生殖細胞の変化は精子の変化に、さらに卵子との受精後、受精卵の変化につながります。結果、子どもの遺伝子にも影響するメカニズムが考えられました。

父親からの設計図も合わさって初めて受精卵になるのですから、父親からの遺伝の要素が赤ちゃんに出る事は当然なのですが、人によっては受精の時にしか関わらない父親からこんなにも影響を受けるものなのかと私は何だか悔しい思いに囚われてしまいました。
母親は妊娠するとあれを食べろ、これは食べるなと沢山の制限を受けます。私などは妊娠糖尿病のせいで糖質制限を受け、かなり窮屈な食生活を送るよう医師から指導されたものです。
身体も思うように動かせず、赤ちゃんという異物を攻撃しないよう免疫力も弱くなり、赤ちゃんを育てる為にすい臓ホルモンのインスリンの量が減るせいで自身の血糖値が上がりやすくなり、色素沈着や妊娠線(線状皮膚萎縮症)、胆汁の流れが悪くなるとひどい痒み(妊娠性掻痒症)にも母親の中には悩まされる人もいます。
ホルモンに振り回され生理に悩んだり、妊娠しやすい身体作りを心がけていたりする人も少なくないと思います。妊娠前も妊娠後も女性は頑張らなくてはならない事が多数あるというのに、男性は父親になる前の食生活が赤ちゃんの新陳代謝を左右させるというのは、女性として何だか面白くありません。十月十日(とつきとおか)の間に築き上げる母親と赤ちゃんとの絆よりも強い影響を父親は赤ちゃんに与えるのですから。

かつては「畑(女性)」の状態さえ良ければ子は授かれると思われていましたが、ここ近年は「種(男性)」の方も健康でなければならないと言われるようになってきました。
男性の中には自分の体調が赤ちゃんに影響を及ぼすものではないと油断して生活している人がいるかも知れませんが、自分の子どもの将来の新陳代謝能力を気にするのならば、ぜひ子作りの前から健康的な食生活を心がけるべきではないかと思いました。