xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

37.5度

withコロナという事で、検温が毎朝の習慣となりました。子どもの体温は小学校と幼稚園、それぞれから記入する用紙が渡されているので、私が子どもたちのその日の体温を記し二人の連絡袋に所定の用紙を入れれば登校登園の準備が完了します。夫は体温の報告をするアプリか何かが入っているのか、会社貸与のスマートフォンに自分で入力しています。

上の子は第一子の為に育児は手探り状態だったので、上の子が新生児から3才あたりになる頃まで私が毎日検温をしていました。新米母の自分には子どもの体調が崩れる前兆を見抜く能力が未熟であったので、子どもが自分から体調不良を訴えられる年齢にならないうちは、客観的に判断できる体温計で親である私が子どもの体調を把握しなければならないと思ったからです。下の子の時には育児に慣れたつもりなので抱っこした時に普段より熱いと感じなければ特に検温はしてきませんでしたが、上の子が幼稚園に入園してからはインフルエンザが流行するような時期には二人とも念の為に検温をしてきました。新型コロナの感染予防の為にまた検温の日々となりましたが、かつての経験のおかげでさほどの苦にはなっていない事は僥倖かも知れません。

さて、子どもは体温が高いとよく聞きます。その例に漏れず、我が子の平熱は小学生の上の子が37.1度、幼稚園児の下の子は37.3度です。予防接種の度に病院での検温にはハラハラさせられ、時には衣類を脱がせて安静にしてから測り直しを指示される事もありました。予防接種は体温が37.5度を越えると受けられない為です。
新型コロナの判定基準として、「37.5度以上の熱が四日以上」という項目がありました。今ではこの項目は削除されたようですが、元々幼稚園では子どもの熱が37.5度を越えるとお迎えの連絡が保護者に入る決まりになっていました。
上の子が幼稚園児だった頃のある日、上の子が鼻水をたらすクシャミをしたので、念の為に先生が検温をした事があったそうです。すると上の子の体温は37.4度と出たので、お迎えの連絡はギリギリ入れませんでした、と通常お迎えの時に先生から私が報告を受けた事があります。
「○○ちゃん、平熱高いのでしたよね?」
と一応確認され、しかし規則なので体温が37.5度になったらお迎えの連絡をさせて頂きますねと先生に言われました。平熱が高めの我が家は、熱の37.5度という基準にずっと振り回されて来たと言っても過言ではありません。
だからこそ、下記の記事へ寄せられたコメントに物言いをつけたくなりました。


蒼井そら 1歳息子37・4度で保育園「元気そうなので預けて出勤」も38度超で帰宅
https://www.daily.co.jp/gossip/2020/06/19/0013436908.shtml

 昨年5月1日に双子の男児(1歳)を出産したタレント・蒼井そらが19日、ブログを更新。双子の1人が保育園で38度を超える熱が出て、急きょ、迎えに行ったことを明かした。
 保育園では37・5度の熱があると預けられない規則になっており、18日の登園時、「37.4度とギリギリだった」という息子。心配しながらも、「様子は元気そうなのでそのまま預けて出勤」したという。
 ところが、保育園から電話が。お昼寝の前は37・5度だったが、起きたら38・2度だったと連絡を受け、仕事をほかのスタッフに頼み、急きょ、保育園に迎えに行ったという。

この記事がヤフーヘッドラインに上った時に様々なコメントが投稿されていました。

親子問わず微熱や少しの体調不良でも可能な限り休んでください

37.4って、熱有りになるとおもうけど。。。保育園って無理に預ける方がけっこういるから、困った時期がありました。

ちょっと平熱より高いときは休ませるとかしないといけないのではと思った

普通は預けるって認識がこわい。
普通は預けないじゃないの???
てか、施設からしたら預けないで、だよね。

いや、預けないでしょ。世間に対して無責任。


…等々、37.4度は「熱がある」と判断する人が多く、37.4度で保育園に子どもを預けた蒼井そらさんを非難するコメントが目に留まりました。記事の書き方にもよるのか、結果的にお昼寝明けにお子さんの熱が38.2度になった事で「朝から微熱があったのに無理矢理保育園に子どもを預けた親」という印象を持った方が多かったのかも知れません。
しかし、平熱が元々高い子であったならば、37.4度は平熱の範囲内です。我が子が学校や幼稚園に提出している体温記入表には37.4度は頻繁にありますし、37.0度を下回った日の方こそ珍しい程なのです。
かくいう私もアラフォーのくせに平熱は36.8度で、高温期(排卵後、黄体ホルモンが分泌される時期)ともなれば平熱が37.0度を越える事が普通です。『体温を1℃上げれば人生が変わる病気が治る』『「体を温める」と病気は必ず治る』『体温を上げると健康になる』といった書籍を新聞広告等で目にする度に、「私の体温が1度上がったらただの発熱じゃん」と思ってきました。

そもそも私たちは体温が37.0度を越えると「発熱」だと判断する環境で育ったように思います。それは水銀体温計が37.0度の数字を赤字で表記していたからではないでしょうか。

とあるクリニックのサイトのコラムに以下の内容が掲載されていました。

平熱が37度。これってダメなの?
https://www.mtc-nihonbashi.jp/column/health/669/

実は、日本人の平均体温は36.89度±0.34度※と言われています。驚くことに、37度は日本人の平均的な体温の範囲に入っているのです。そのため、37度の平熱の人がいても決しておかしくはないのです。 

また、体温計で有名なテルモのサイトには以下の内容が掲載されていました。


37℃って発熱なの? 正しい体温の測り方は?
意外と知られていない体温や体温計についての「?」にお答えします。
https://www.terumo-taion.jp/terumo/report/18.html

「どうしよう、保育園が預かってくれない」「予防接種が受けられない」「プールに入れない…」そう思ってしまうお母さんは、たくさんいらっしゃることでしょう。むかしの水銀体温計は、37℃のところが赤い字になっていたので、そんな間違った常識ができてしまったのでしょう。

37℃は発熱の時もあるし、発熱でない時もあります。 そして37℃は日本人の平均的な平熱の範囲なので、むしろ発熱でないことのほうが多いのです。

水銀式の体温計で37度の目盛の数字が赤で表記されていたのは、日本人の平均体温だったからなのだそうです。そうは言うものの、道路標識で赤と言えば「止まれ」といった強い禁止の意味であるように、体温計の赤は「危険を表す色」だと多くの人に認識されてしまい、誤解が広まってしまったのでしょう。

私の夫は平熱が低いので、熱があると本人が訴えた時に検温しても36.6度程度にしかならない時があります。そんな筈はない、体温計が壊れているのかも知れない、お前も測ってみろと言われて私が自分の体温を計測すると当然私の平熱の数字が出てくるので、具合の悪い自分より通常運転の私の方が熱が高い事を知ると夫が落ち込んでしまう為、「平熱との差から考えたら今日のあなたは間違いなく熱がある、具合の良し悪しは数字ではなく本人の感覚が大事だから」とフォローをしてやらなければなりません。
病院では一人ひとりの患者の平熱までは把握できず、平熱が低い人に合わせると予防接種の線引きは一律37.5度とするしかないのでしょう。ならば保育園や幼稚園も37.5度が登園自粛の基準になるのも当然です。

蒼井そらさんの記事に投稿されたコメントの一つに、このようなものがありました。
「元保育士ですが生後半年の子でも平熱が37度を超える子なんていませんよ。
あって、ギリギリ36.9〜37.0度。37.4度とかの状態で預けられる子は明らかに唇と白目が赤くなってます。」

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投稿者の何人かがこのコメントに否定コメントを投稿していたように、私もこのコメントを否定したい。
平熱が37.0度を越える子もいるのです。
走ったり、食事をしたりした後に検温すると容易に37.5度の壁を私の子どもたちの体温は越えてしまいます。子どもが37.4度の体温の時に登園させる親を非難するなら、私の子どもたちは年間何日も幼稚園や学校に通えません。
もちろん、体調の悪そうな子どもを無理矢理保育園に預けにくる保護者も中にはいるのでしょう。上記のコメントは、そうした保護者に困らされた経験をした事がある方なのだろうとお見受けします。
それでも、37.4度の体温で子どもを登園させる事、それ自体を非難されるとwithコロナ時代に平熱の高い人間は生きにくくなってしまいます。
身分を証明するカードに毎日の体温データが自動で記録され、検温された時にその平熱データも読み取って、体温が37.5度でもこの人にとっては正常の範囲だ、と機械が瞬時に判断してくれたら良いなと病院の正面玄関を通る時に思った私の先日のおでこの熱は37.2度でした。生理が終わって一週間経過、高温期になっただけです。
これからはずっと体温の心配をしなければならないのかと思うと、少し憂鬱です。