xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

子どもの首に私の髪がからまった話

「そもそも有り得ない。」

「私も嘘くさいな〜と思いました。」

「髪が意志を持って巻き付いたとしか考えられないのですが・・・
どのようにそんなにきつく巻きついたのか、想像力を試される記事ですね。」

「私も髪が動いたとしか思えない。私も長いけど何かに巻きつくことはないでしょ、ウトウトしている間に旦那さんにされたのでは?」

「意味がわからない...」

「ええ… ありえますかね?? どんな髪質…」

「申し訳ない!これは無理がある。釣り記事ですね〜」

ざっと拾っただけですが、多くの方がこの事故の状況が分からず困惑しているようでした。上記のコメントが寄せられたのは下記の記事に対してです。


うっかりおうちで死にかけた】息子の首に髪が絡まり、その場で自分のロングヘアーを切り落としてもらった……というお話
https://nlab.itmedia.co.jp/nl/spv/2007/22/news147.html

 息子が生後11カ月のときのことです。息子は髪の毛が好きで、私の髪を持ちながら寝付くようになりました。私はロングヘアーが好きで、当時は胸下15センチくらいの長さでした。

 いつものように髪を引っ張られながら息子を寝かしつけ、「あ、寝たなー」と思って動こうとしたら、息子の首に髪が巻き付いていました……。息子は顔を真っ赤にしながらせきをしていて、私は慌てて夫に「ハサミ持ってきて!」。そのまま髪をバサッと切り落としてもらいました。

 息子はすぐ眠りにつきましたが、翌日、首を見たら髪で締められたアザができていました。

コメントを書き込んだ多くの方が創作、あるいは故意だと感じたこの事故ですが、実は私にも同じ経験があります。
我が家の上の子は3才あたりになるまで私の髪の毛を自分の指にからめる事が大好きで、指しゃぶりをしている時には、からめた私の髪ごとしゃぶっているような子でした。第二子の時には添い乳(寝転がっている赤ちゃんに母乳を与えながら一緒に横になる事)が出来るようになった私ですが、第一子授乳期の時の私は母乳が出なかったせいもあり、実母などからはよく、私の髪の毛からこの子は何らかの成分を吸収しているに違いない、などとからかわれていたものです。
我が子は、寝ている時にも無意識に私の髪の毛を触りに手を伸ばしていました。
出産したら母親は個人的な外出なんて出来ないのだからと妊娠後期にショートボブ(後頭部でぎりぎり一本結いが出来る)の長さに切っておいていた私の髪は、伸びるのが早いのか、第一子が1才になる頃には既に胸が隠れる程度までの長さになっていました。

その日も私の髪の毛を掴んで寝たい子どもの為に私は髪を結うことなく、子どもの添い寝をしていました。子どもは既に五時間程度はまとめて寝てくれるようになっていたので、新生児の頃のように二時間おきの目覚ましアラームのセットが必要になる事もなく、夜泣きも殆どしない子だったので、私も子どもが自分で起きるタイミングまではゆっくりと眠る事が出来ていました。
1才になる頃の我が子は私の髪の毛を自分の人差し指に絡ませ、その手の親指を指しゃぶりしながら寝入り、寝返りをうち、また寝返りをうち、寝返りをうち、

「うあーーーん」

子どもの泣き声と頭皮が引っ張られる感覚で私は目を覚ましました。
私の髪の毛は普段から子どもに引っ張られ慣れていましたが、その時にはいつも以上に強く引っ張られており、異常を察知して私が起き上がろうとしたら、子どもの頭も一緒に動く。
隣で眠る夫は、私の「電気つけて!」の声にすぐさま飛び起きてくれ、明るくなった寝室で私たちが目にしたのは

私の髪の毛で首をしめられている我が子の姿でした。

動けない私に代わってハサミを持ってきてくれた夫からそれを受け取ると、私はまずは私と子どもを繋いでいる部分の私の髪の毛を切り、それから子どもの手首と首の隙間を狙い、巻き付いている私の髪の毛にハサミを入れました。
子どもの首と、絞めていた私の髪の毛との間に子ども自身の手首が入っていたので、髪の毛は難なくほどく事が出来ました。
子どもは私に抱っこされているうちに落ち着き、また別の私の髪の一房をつかんで眠りにつきました。心臓がバクバクしたままの私は、そのまま子どもの隣で横になりながら朝まで起きて過ごしました。幸い子どもの首には痣が残る事もなかったので、病院の受診はしませんでした。


上記の記事の内容にインターネット上では陰謀論が繰り広げられていましたが、本当に、故意ではないのにそうした事故は発生するのだと私は訴えたくてサイトのアドレスを残していましたが、これだけ多くの人に信じて貰えない事故なのだからと、どうにかイラストで解説をしようとして、しかし画力も無いので上手く描けず、その時間もとれずに私のスマホのメモ帳の中にすっかり埋もれてしまいそうになっていた記事でした。

今回、分かりにくい文章であるにもかかわらず投稿しようと思ったのは、同じような事故が発生した時に、虐待だと疑われたという方の記事を読んだ為でした。


堺市、児相の対応を「検証」へ 髪が首に巻き付く”事故”で…保護された2歳息子”5カ月面会できず”
https://news.yahoo.co.jp/articles/2abe37af3174a87962e6265f309bf03c360b1181

堺市に住む2歳の男の子は、首にケガをした痕があったことから、堺市児童相談所が保護を続け親子の面会が5カ月近く認められませんでした。
両親は就寝中に母親の髪の毛が巻きつく事故だったと説明し続け、捜査機関も「事件性の可能性が極めて低い」と判断しましたが、男の子が自宅に戻るまでには1年がかかりました。

そして案の定、この記事に対してのコメントにも「事故だなんて信じられない」といったものが投稿されていました。

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腰まであるけど
絡んだことないし

絡んだって人もきかないし
ニュースもみないなあ??

児相にいる間は児童手当みらえないのを怒ってるんでは???
(原文まま)


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この長さでは意識的にやらない限りは子供の首には巻き付かないですよね。もし巻き付いたとしたら、母親の髪の根元のほうまで持っていかれないと無理じゃないですか?


今あらかた文章をまとめてから再度事件を報じる記事のコメントを見返してみた所、だいぶコメントの数も増え、
「ヘアターニケット症候群で首に巻き付いてまったく同じ痣が首にできてる事例報告上がってるよ」
といった冷静なコメントもつくようになっていましたが、やはり現場を見ていなければ到底信じて貰えない事故だという事を痛感しました。

堺市でその事故が起きた時のお子さんの年齢は2才との事。特定の大人との愛着が必要な年齢の時に虐待だと疑われ、一年も引き離されてしまっただなんて、今後のこの親子関係は大丈夫なのだろうかと心配してしまいます。
しかし、自分で上手に説明できる年齢でもない子どもの首に絞められたような痣があったのですから、児童相談所の判断も妥当なのだろうなとも思うのです。
実際に、本当に我が子を虐待していながら児童相談所に保護された子どもを返せ返せと涙ながらに訴える親もいるのだろうと思うので、男の子を親元に戻す為には慎重な判断が必要だったのでしょう。今回はそれが裏目に出てしまっただけで、その慎重さで救われた子どもも少なくないと思います。

幸い、我が家では同じ事故は再発していませんが、もしあの時に自分たちが堺市のご夫婦と同じ状況になっていたらと思うと、嫌な動悸がしてしまいます。
事故の記事には、
「髪の毛数本でも引っ張られたら痛いですよね」
というコメントもついていました。私も、数本が引っ張られたのならば痛みの方が先に感じます。しかし、数十本はあろうかという一房を引っ張られた時には、あまり痛くはないのです。しかも普段から引っ張られ慣れていたならば、それが余程の力でなければ「この子ったら、まーた掴んでるな」としか思えないのです。

虐待の早期発見、迅速な対応は必要です。だからこそ、子育てには虐待だと疑われないよう、あらゆる安全対策も必要なのです。また、逆にそのせいで子どもを早く泣き止ませなければと強迫観念にとらわれ苦しんでいる方がいるのも事実です。

下記の記事に気になる一文がありました。

「おやすみなさい」と答えた子が3時間後、洗濯機の中で窒息死…同じ事故が起こり続けたのはなぜか?
https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20210203-OYTET50005/

わが国では、13~14年に、ドラム式洗濯機に閉じ込められたとみられる死亡事故が3件起き、2~5歳の子どもが亡くなっていましたが、捜査関係者は「一般的に家庭内の事故は公表しない」とし、表ざたにはなりませんでした(「『小さないのち』を守る」朝日新聞取材班著・朝日新聞出版)。公開されないため事故は起こっていないことになり、何も対策は行われません。

この【ヨミドクター】(https://yomidr.yomiuri.co.jp/)というサイトでは様々な子どもの事故も紹介していますが、そもそも知ろうとしなければ、膨大な情報が溢れるインターネット上では、その情報にはたどり着けません。家庭内の事故はニュースで報道されないという決まりがあるのであれば、どのような事故が起きていても、知らない人は、体験しなければずっと知らないままなのです。
「こんな事故はニュースで聞いた事がない」というのであれば、Eテレ「すくすく子育て」あたりで稀有な事故の例も紹介して欲しいと思います。あり得ないと笑っていられれれば、それで良いのですから。
事故は思いがけない事で発生します。だからこそどうか、故意だと決めつけず、しっかりとした検証もして頂ければと切に願います。