xharukoの日記

妊娠、出産、育児の中で思った事をつれづれ書きます

子どもを守れるのなら安いもの

上の子である娘は人見知りも強く、私から離れる事が難しい子でした。私が手を離したいタイミングでも離そうとしてくれないような子だったのでその必要はありませんでしたが、下の子である息子は違いました。興味があれば走り出す、いかにも幼児らしい子に息子は育っています。
繋いだ手を振りほどく事もしばしばあり、冬の間は上着のフードを掴んで対応していました。
デパートで息子のフードを掴んで歩いていると、私たちの姿が年配の女性たちの目に止まり、
「ママさんフード掴んでる、可愛い」
「ああしないと、僕ちゃんどこかに行っちゃうお年なのね」
「フードってああいう使い方もアリよね」
とお互いに話した後、私に大変ね、頑張ってね、と声がけしてくれました。
上着を着ない季節になったなら無理矢理息子のヒジ上を掴んで逃げられないようにするしかありません(手首でも逃げる)。もしそれでも私の手を振り切って車道に走るような子ならば、我が家も幼児用ハーネスの導入を検討しなければなりません。しかしハーネスを息子に使った場合、あの年配の女性たちは私に好印象を持ってくれただろうかとふと考えてしまいました。


子供にリードをつけたがる女性 「犬みたい」「義務化して」と物議
https://netallica.yahoo.co.jp/news/20190421-74208229-sirabee

投稿者は4ヶ月になる子供を持つ母親。なにやら子供が遠くに行かないようにつける紐「リード(ハーネス)」の使用について悩んでいるという。

というのも、以前買い物に出かけた際、2歳くらいの女の子が「ママー」と手を掴んできたそう。後にその子の親と合流することはできたものの、その出来事がきっかけで「迷子や事故が怖い」と感じたよう。

そのため「小さい時はリード付けようかな」と母に相談したところ「周りからの印象も良くない。過保護すぎる」との返答がきたという。

母の意見も理解しているとした上で、「周りの目よりも我が子の安全のほうが大事です。子どもにリードをつけるのはおかしいですか?」と意見を求めた。

(中略)

まず賛成派の意見としては…

「誰に何を言われようが、子供を守れるのは親だけ」

「むしろハーネス義務化して欲しい。」

「子供は車道と歩道も怖さをちゃんと理解していても走り出すから」

対して反対派の意見は…

「犬みたいに手で紐を持つとなんか批判されそうな気がする」

「リードではなくて目を離さないように」

幼児用リードやハーネスが批判を受ける事はわかります。見た目が犬の散歩のようですし、手があるのだから手を繋げと言われるだろうと思います。

ハーネス義務化はやり過ぎだとは思いますが、それで子どもの安全が守られるならば加害者になってしまう自転車やバイク、自動車の運転手にとっても良い事づくめだと思います。0歳の死亡原因第一位は先天奇形、変形および染色体異常、第二位は周産期に特異的な呼吸障害等、第三位は乳幼児突然死症候群、第四位は不慮の事故、1~4歳の死亡原因第一位は先天奇形、変形および染色体異常、第二位は不慮の事故、第三位は悪性新生物、第四位は心疾患、5~9歳の死亡原因第一位は不慮の事故、第二位は悪性新生物、第三位は心疾患なのだそうです。死亡原因上位五位に「不慮の事故」がランクインしなくなるのは85歳を越えてからだと労働厚生省のサイト(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suii09/deth8.html
で確認できます。
0歳の「不慮の事故」は交通事故かどうかは分かりませんが、日本で最も多い事故は交通事故ですから、1~9歳では子どもの飛び出しが原因となったものも少なくないでしょう。ならばせめて外出時に親である自分が一緒にいられる年齢までは事故から遠ざけたいと思うのが親心だと思います。
だからこその幼児用リードやハーネスなのですが、やはり見た目の問題からか、使用は一般化していません。
「子供にリードをつけたがる女性」というタイトルで記事が出ている事からも、偏見が多い事が伺えます。質問した女性も安全の為にリードを着けようかと悩んでいるだけであって、子どもを自分に縛りつけたくて着けたい訳ではないのです。何かあってからでは遅いからと命綱を着けたいと願う事は、そんなにもいけない事なのでしょうか。


子どもがペットに見えない「迷子ひも」 試作した大学生が問う、社会の寛容さ
https://www.buzzfeed.com/jp/akikokobayashi/maigo-himo

こちらの記事ではマイナスイメージを持たれない迷子ひもを卒業製作にした学生を取り上げています。いずれも犬の散歩を想起しないよう、保護者が手で持たないデザインになっています。

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幼児用リードやハーネスに反対する人が注目するのは「親の手は何を掴んでいるのか」という一点だと思います。こちらの迷子ひもならば紐で互いを繋いだ上で手も繋ぐので、批判は受けにくいように思います。ぜひ商品化を望みます。

批判を逃れる為に道具を変更するのも何かが違うような気はしますが、要は子どもの安全が守られれば良いのです。万が一の時に子どもにリードやハーネスを着けていなくて後悔するのは親だけで、使用を批判した人は何のお咎めも受けず、責任もとってはくれません。

我が子を守れるならば安いもの。偏見をものともせずにリードやハーネスを使用しておられる親御さんは本当に素晴らしいと思います。世の中の偏見が無くなればなと心から思います。




近頃息子は道路で「わんわん」と言いながらハイハイをします。リードを着けたらたぶん本人は喜ぶような気がします。
私の勇気が試されている…!!